第140回中山大障害の話
「第140回とだけ言われてもいつのだかわからない」という人もいるかもしれないが、"あの"中山大障害の話。
JRAの企画でも取り上げられたのでこの機会にあの名勝負に水を差して行こうという。
最初に断っておくとドライな表現が多いのでこの2頭や石神騎手のファンには不快に感じる方もいるかもしれないのでご了承ください。
結論から言えば「あれは石神の騎乗ミスでは?」
1. アップトゥデイトのペースは別に速くないのでは
「オジュウに勝つためにアップが無謀とも思えるハイペースで大逃げを謀った」というのが一般に信じられているストーリーだが果たしてそうだろうか
障害競走は平地のように1ハロン毎のラップが出るわけではないのでペースを計るのは難しいが、例えば大竹柵の通過タイムを比較してみる。
例年の通過タイムが1:40から1:41ほど。
例のアップトゥデイトの通過が1:37.7なので速いことには速い。
ただ自身が勝った平成27年の中山大障害のドリームセーリングが1:34.7・アップ自身も1:36.0、その年の中山グランドJはアポロマーベリックが1:36.2・アップが1:36.6で通過しているのだから、アップトゥデイトにとって1:37.7はそうキツいペースではなかったのではなかろうか
問題はオジュウを含む後続の通過タイムで1:41.0ほど。
0.6を掛けて1000mの通過に置き換えると、58.6で逃げるパンサラッサをタイトルホルダーが60.6で追いかけてる感じである。いくらなんでもそれはマズくないか…?
アップトゥデイトだって相当な実力馬である。そうズルズルと失速するわけでもない
何故これがマズいかは次とつながってくる
3. オジュウチョウサンに余計な脚を使わせすぎでは
世間のイメージはどうか知らないが、オジュウチョウサンは長い脚を使える馬ではない。ギリッギリまで脚を溜めて最後の障害を跳んだ後に一気に突き抜けるタイプである。これなんかが非常にわかりやすい
んで件の中山大障害の場合は逃げるアップとの差が思ったより開いてしまったため、残り800くらいからダラダラと脚を使わされてしまった。結果的に石神がバシバシ鞭を打ってようやく半馬身差で勝てたわけだが、ちょうど「前王者か」のとこくらいの脚色を比較したら本来もっとサクッと交わせていないといけないはずである。確か上がり3ハロンの非公式タイムはルペールノエルの方が速かったはず
以上をまとめるとあの名勝負は石神騎手がやらかしたから生まれたのではないか、というのが今回の説である
ではハイペースで逃げるアップトゥデイトにオジュウチョウサンが食い下がった上でギリギリまで脚を溜めさせたらどうなったのか…?
その結果がこれだ!*1
だから僕はこれがオジュウチョウサンのベストレースだと思っているし、このレースが一番好きだ
*1:ちなみに大竹垣の通過タイムは1:36.0ほど