続・福島の障害の話
前編はコチラ。
前回は福島の障害レースで落馬が多い現状とその理由について考察した。後編はそれを踏まえた解決案をいくつか出していくよ
1. 最後の直線か3,4コーナー中間に障害を1台追加する
「少ないなら足せばいいじゃない」という至ってsimpleなアイデア。ついでに1号障害を数十mだけゴール寄りに動かせば、前回言及した「スタートから1号障害」「1号障害から2号障害」「7号障害から最後の1号障害」までの距離は全て短縮できる
ただ、競馬場の置き障害が1台いくらするのか全く見当がつかないが、安いお買い物でないことは確かだろう。JRAが福島の障害レースのためにそこまで出してくれるか不明なのが懸案事項
こっからどんどん消極的な解決策になるヨ
2. 襷コースを廃止・順周りのコースにする
意外な話だが、襷コースを通らない方が飛越する障害は多い。たとえば向正面からスタートして1周半する2,800 mのコースなら飛越する障害は9台(現行のコースは7台)。OPは1号障害のちょっと前からスタートする3,400 mのコースで飛越する障害は10台(同9台)。
襷コースの維持費も削減出来てハッピー。やったね
3. 福島で未勝利戦は施行せずOPのみにする
「飛越の下手糞な馬は福島で走るな」略して「下手糞は福島で」作戦。ふざけてるようだがある程度理にはかなっている。
ただ、春や夏の福島はまだしも、秋の福島開催は裏の東京・京都で秋陽JSと京都JSが控えていてどうやって未勝利戦を消化するのか問題がある。秋陽を福島に持って行くというアクロバットな技もあるが…
4. 福島の障害のフルゲートを12頭にする
馬群に揉まれるのがイヤで障害を逃避→騎手が落馬パターンは結構ある。頭数が減ればある程度解消するだろうという見込み。「もらい事故」も相対的に減る
何より競馬番組一般事項の「出走可能頭数」の数字をちょちょっと変えるだけでいい。1年やってみて「こりゃアカンわ」となったらしれっと戻せるのも魅力。
ただ、やってることは障害未勝利の除外ラッシュに拍車をかける行為だし、2頭減らしただけでそれに見合う効果が出るのかも疑問。10頭まで減らせば落馬は減るだろうけど、弊害の方が大きそうだなぁ。売り上げも減るだろうし*1。
「福島に障害専用コースを作る」とか「3.や4.を実現するために競馬法を改正して競走数を増やす」とか非現実的な解決策は除外した。
…ということで筆者のおすすめは1.になるよ。知ってた。
2.はねぇ…失うものが大きすぎるし国民の理解が得られにくい
3.・4.は本質的じゃない解決策だし効果がどこまであるか読めない
障害の騎手は案外「組合」が強く、騎手からの要望で障害の難易度が変更されたことは何度かあるので、騎手会から陳情があれば何かしらの改善はあるかもね